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専門家がボーナス払いの仕組みと活用方法をわかりやすく解説!そのメリット&デメリットを理解すると、金利手数料の削減に繋がります。

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クレジットカードと現金の画像

数あるクレジットカードの支払い方法の中で、あまり活用されることがないボーナス払い。

事実、過去に1度もこの支払い方法を使ったことがない…という方は、すでにクレジットカードを活用中の方にも多いのではないでしょうか?

そこで今回はそんなボーナス一括払いの仕組みと活用術をわかりやすく解説。うまく利用すれば家計の節約効果はバツグンですよ。

ボーナス一括払いの基礎知識:

ボーナス払いの仕組みを理解する:

まずはボーナス一括払いって?という方のために、ボーナス払いの仕組みの解説からはじめます。

ボーナス一括払いとはカンタンに言うと、一括払いの支払いをボーナス時期まで先延ばしできる方法のこと。

ご存知のようにクレジットカードで一括払いを利用するとその翌月に支払日がやってくるわけですが、ボーナス一括払いの選択時には夏&冬のボーナス時期まで支払いを先延ばしできることになります。

  • 一括払い:だいたい翌月に支払日がやってくる
  • ボーナス一括払い:夏冬のボーナス時期に支払日がやってくる

それゆえ、ボーナス払いを使えば真冬の2月に買い物した分を夏のボーナスシーズンに払う…といったような、支払いの長期先延ばしだって可能。

手元にお金がないならボーナス払いを活用あるのみなんです。

ボーナス1回なら金利や手数料は不要:

こう書くと、『いやいや、そんなにも支払い時期を先延ばし出来るなら、リボ払いみたいに手数料を取られるんじゃないの?』と思われるかもしれませんが、実はボーナス一括払いで金利手数料が取られることはありませんセゾンカードより引用)。

ボーナス一括払いの手数料や引き落としの手数料は一切かかりませんので急な出費や大きなお買い物にも余裕をもってお得にご利用いただけます。

一括払いと同じようにボーナス一括払いも手数料ゼロで利用可能なので、違いは支払日が違うことくらいです。

比較項目 一括払い ボーナス一括払い
支払日 主に翌月(カードによる異なる) ボーナスシーズンに支払い
金利手数料 原則、無し 原則、無し
ポイント 通常通り 通常通り
ショッピング保険 通常通り 通常通り

金利負担0円で支払い時期だけ延長可能となります。

カード会社によって引き落とし時期は異なる:

そんなお得なボーナス払いですが、カード会社ごとに対象期間&支払日は異なります。

参考までに中堅カード会社のひとつであるポケットカード株式会社のボーナス払いの支払期間を紹介させてもらうとこんな感じ(引用&転載元はこちら)。

  • 夏のボーナス一括払い
    11月21日~翌年6月20日の間に利用した分を8月1日に支払う
  • 冬のボーナス一括払い
    6月21日~11月20日の間に利用した分を1月4日に支払う

仮に11月21日にボーナス一括払いを利用した場合には、支払いが翌年8月にやってくることになる…といった具合です。

もちろんその間に発生する金利手数料は0円。タダで約8ヶ月間も支払いを先延ばしできるなんて、素晴らしい支払い方法だと思いませんか?

公式サイト上にも手数料なしで最大8ヶ月、支払いを先延ばしできる旨が記載されている

公式サイト上にも手数料なしで最大8ヶ月、支払いを先延ばしできる旨が記載されている

是非、上手に活用ください。

ボーナスなんて貰えない職業なんだけど?

冬のボーナスにしろ夏のボーナスにしろ、ボーナスなんて貰えない職業なんだけど、それでもボーナス一括払いって使えるの?と思われる方、いらっしゃいますよね。

これについてはもちろん利用OK。

  • ボーナスがある人:問題なし
  • ボーナスがない人:問題なし

賞与など存在しないアルバイトやパートの方も、更には中小企業経営者の方だってボーナス一括払いを使えるのでご安心ください。

私もボーナスが存在しない個人事業主ですが、ボーナス払いを絶賛活用中です。

ボーナス払いの注意点やデメリット:

バイクの駐停車を禁止する看板の画像

続いてボーナス払いの注意点やデメリットを解説していきます。気をつけるべきは主に3つほど。

  1. ボーナス一括払いができない店がある
  2. 使いすぎると合計額が大きくなりがち
  3. 利用時期によって支払日は大きく異なる

それぞれ詳しく解説していくので参考にどうぞ。

1.ボーナス一括払いができない店がある:

注意点&デメリット1つ目は、いくらボーナス払いを使いたくてもすべてのお店で使えるわけではない点。

基本的には百貨店や家電量販店などなど、1回に支払う金額が大きめのお店でのみ利用できる支払い方法となるので、ボーナス払いを使いたい場合には事前に確認しておくと良いでしょう。

  • コンビニや飲食店:ボーナス払いは原則不可
  • 百貨店や家具店など:使えることが多い

他、洋服店、本屋、雑貨店、靴屋、医療機関、コンタクトレンズ店、中古車販売店、カー用品店、ディスカウントストア、ホームセンター、リカーショップ、おもちゃ屋、スポーツ用品店などでボーナス払いは使えることが多いように思います。

飲食店でも使える場合あり:

ちなみにごく稀に、飲食店でもボーナス払いが使えちゃうお店も存在。

店員があなたに対して『お支払い方法は?』と聞いてきたら、試しにボーナス払いできるかどうかを聞いてみてください。

  • お支払い方法は?→ボーナス払いが使える可能性大
  • 1回払いでよろしいでしょうか?→ボーナス払いが使えるかも?

事情を詳しく知らない店員がボーナス払いを承諾してくれることがありますよ。

2.使いすぎると合計額が大きくなりがち:

注意点&デメリット2つ目は、ボーナス払いを頻繁に利用しすぎてしまうと、夏冬のボーナス時期にやってくる請求額が巨額になってしまう点。

これはまぁ自分で過去に使った金額の合計額でしかないので自業自得でしかないのですが、お金の管理が苦手な方だとこれだけで家計がパンクするのでご注意ください。

  • 支払い管理ができる人:請求が来ても慌てない
  • 支払い管理が甘い人:請求が来て慌てることに

ボーナス払いは所詮、支払いを先延ばししているだけに過ぎません。

3.利用時期によって支払日は大きく異なる:

ボーナス払いの注意点&デメリット、最後は使うタイミングによってはすぐに支払いがやってきてしまう点です。

たとえばセゾンカードを使ったボーナス払いを7月10日にした場合、その請求がやってくるのは翌月の8月5日(セゾンカード公式)。

12月11日~7月10日の夏のボーナス払いの期間に、ボーナス一括払いでお買い物された代金の支払総額を8月5日にお支払い。

つまり支払い時期によっては1回払いを使ったのとなんら変わりのない支払いサイクルとなってしまうため、いくら支払いを先延ばししたくてもボーナス払いが使いにくい時期があるのですね。

  • 7月10日にボーナス払い:翌月8月5日に支払い
  • 7月11日にボーナス払い:翌年1月5日に支払い

たった1日ずれるだけで支払時期はこうも異なります。

利用限度額を圧迫しがちなのも注意点:

ボーナス払いを日頃から利用すると、クレジットカードの利用限度額を圧迫することになるのが隠れた注意点。

特に利用限度額が10~30万円程度に設定されたクレジットカードを利用中の方は、ボーナス時期の未払い金額が積み上がっていくほどに限度額オーバーが現実味を帯びてしまうのでご注意ください(クレジットカードの利用可能枠=利用限度額-ボーナス払い等の未払い金額)。

  • ボーナス払いの利用額は少なめ:限度額オーバーの危険性は低い
  • ボーナス払いの利用額が多め:限度額オーバーの危険性が高い

対策としては限度額そのものを増枠してもらうほかなし。詳しくは限度額を解説したこちらの記事を参考にどうぞ。

ボーナス一括払いの活用術:

机の上に置かれた3枚の1万円札画像

これでボーナス一括払いの基本&注意点がお分かりいただけたかと思いますので、ここからは肝心の、ボーナス払いの活用術について詳しく解説。

あまり知られてないですが、ボーナス一括払いを利用すればこんなことまで出来るんだ…ということを是非、理解してみてくださいね。

1.借金を減らせる:

一番わかりやすいボーナス一括払いの活用術はこれ、借金を減らせることです。

たとえば普段から分割払いやリボ払いといった手数料が発生する支払い方法を利用している方は、ボーナス一括払いに切り替えることで手数料発生を0円に抑制可能。

  • リボ払いや分割払い:
    利用した当月、もしくは翌月から金利手数料を払う必要性アリ
  • ボーナス一括払い:
    支払いを先延ばしできるのに金利手数料は原則、0円

つまり分割払いやリボ払いを使わずにボーナス払いを多用するだけで、毎月の金利負担をグンと減らすことが出来るのです。

例を使ってボーナス払いのメリットを解説:

更に理解を深めてもらうために、数字にしてもう一度解説します。

たとえばリボ払いを毎月5,000円の支払いに設定し、2015年1月10日に3万円の買い物をした場合、5000円×6回の支払い+金利手数料がかかります。

JCBカードのリボ計算機を使うとこんな感じ(公式サイトはこちら)。

リボ払いを使うと金利が翌月から発生してしまう

リボ払いを使うと金利が翌月から発生してしまう

リボ払いを使うために1,233円の金利手数料が別途かかることがわかります。

ボーナス払いなら金利手数料不要:

これを2015年1月10日にボーナス一括払いで3万円の買い物をしたとする。

すると支払日が2015年8月10日に設定されるので、それまでに毎月5,000円をコツコツ積み立てておけば金利手数料0円で支払いが可能です。

  • リボ払いを使った場合:1,233円の手数料が必要
  • ボーナス一括払いの場合:手数料は0円(毎月自分で積立)

そのため、現在借金をしている方、リボ払いや分割払いを常用している方は、リボ払いの利用頻度を減らしてボーナス一括払いを利用するのがおすすめ。

借金総額が少額な方であればこれだけで金利手数料の負担をゼロに出来ることでしょう。

2.リボ払いの発生金利を減らせる:

前述の方法は正直、現時点でそこまでお金に困っていない方のための方法なため、『毎月、お金を積み立てておく余裕なんてないよ!』という方には使うことが出来ません。

しかし、そんな慢性的な金欠に陥ってしまっている方にもボーナス一括払いは有益。

なぜならボーナス払いをした金額であっても、あとからリボ払いに切り替えられるからです。

  • ボーナス時期に払える場合:そのまま支払い(金利0円)
  • ボーナス時期に払えなかった:その時点からリボ払いに切り替え

論より証拠、三井住友カードの公式サイトにおける解説を紹介します(公式より引用)。

あとからリボ

「1回払い」「2回払い」「ボーナス一括払い」でお買物をしたあとから、リボ払いに変更できるサービスです!(中略)

ボーナス一括払いのお支払い月(夏8月、冬1月)以外の期間でも事前にお申し込みになれます。リボ払いとしてのお取り扱いはボーナス一括払いのお支払い月の各締切日からとなり、その翌日から手数料計算の対象となります。リボ払いのお支払いは8月または1月からとなります。

ボーナス払いを経由することで発生金利が減る:

試しに12月にリボ払いをして買い物をした場合と、ボーナス一括払いをした例で比較してみましょう。

  • リボ払い:翌月1月から金利手数料が発生
  • ボーナス払いをリボ払いに変更:翌年8月から金利手数料が発生

こう比較してみると一目瞭然。

普段からリボ払いを利用している方はそれをすべてやめ、ボーナス一括払いを利用した後にリボ払いに切り替えれば最大8ヶ月程度の金利負担を減らせるようになります。

これを知らずに家電量販店での支払いからデパートでの買い物までリボ払いをバンバン使っていた方は、無知ゆえにカード会社を儲けさせていただけかも。

今後は損しないよう、ボーナス払い経由のリボ払いをご利用いただければと思います。

3.お金の運用に回せる:

『私は別に借金なんてないし…』と思われた方にもボーナス一括払いはメリットあり。

それは支払いを数ヶ月~9ヶ月近くも先延ばしできるってことは、その分だけ現預金が手元に残ったままになるためです。

つまり6ヶ月の定期預金など、お金が手元にあるからこそ出来る資産運用をすれば、金利手数料0円なのに預金収入を得ることだって可能。

  • 一括払い:翌月には支払日がくるので資産運用には向かない
  • ボーナス払い:支払いを最大8ヶ月以上延ばせるので半年定期などを使える

支払日は最初からわかっているわけですから、その日まで運用してお金をまとめておくだけで、ちょっとした収入が得られるのです。

手元に残ったお金は使い方次第:

まぁ現在の定期預金金利だと大した収入にはならないかもしれませんが、手元にお金を残す価値&メリットはなにかとあるはず。

さすがにリスクの高い株式投資にお金を回せとは言いませんが、住宅ローンの繰り上げ返済など、金利手数料0円で支払いを先延ばしできるなど使いようはいくらでもあるので、是非、上手にボーナス一括払いを活用してみてください。

  • 住宅ローンの繰り上げ返済
  • 6ヶ月ものの定期預金
  • 為替取引でスワップ狙い
  • 安定株の貸株料を狙う

うまくいけば半年で1%程度の運用益を得ることも可能でしょう。

ボーナス一括払いはなぜ手数料0円なのか?

ボーナス一括払いはなぜ手数料0円で利用可能なのか、それはお店側が負担しなくてはいけない手数料が一括払いよりも高いため*1

そういった事情があるために、お店によってはボーナス一括払いを受け付けない立場をとっているところもあるのです(お店が負担している手数料についての詳細はこちら)。

  • 一回払い:お店の負担は少ない
  • ボーナス払い:お店の負担は多い

まぁそんな裏事情があるなしに関係なく、ボーナス払いが使えるお店では気兼ねなく活用してしまってOK。

クレジットカード会社としてもみなさんにボーナス一括払いを使ってもらったほうが収益をあげやすいので大歓迎ですよ。

賢く支払いを先延ばししよう:

池袋駅前のフクロウ画像

ここまでボーナス一括払いの基礎知識から活用術についてまで、幅広く解説させていただきましたがどうでしたでしょうか?

ちょっとむずかしい内容に感じるかもしれませんが、きちんと理解すれば家計の節約から収入増にまで繋がる、かなり使い勝手のいい支払い方法になる可能性大。

少なくとも最初からリボ払いや分割払いを使うなんて勿体ないことはしないよう、ご注意いただければな…と思います。

なんでもボーナス払い出来るカードも:

ちなみに。

JR東日本系のクレジットカードであるビューカードは、1回払いした支払いをあとからボーナス払いに切り替え可能

これを利用すると1回払いでしか払えないSuicaチャージやユニクロでの買い物すらボーナス払いできるようになりますよ。

詳しくはその仕組みを解説したこちらの記事を参考にどうぞ。

以上、専門家がボーナス払いの仕組みと活用方法をわかりやすく解説!そのメリット&デメリットを理解すると、金利手数料の削減に繋がります…という話題でした。

参考リンク:

更にクレジットカードの知識を知りたい方は、下記記事などもどうぞ。クレジットカードポイントの仕組みや、入会キャンペーン情報などがおすすめです。

あと、この機会にリボ払いや分割払いといった支払い方法をちゃんと理解しておきたい方は下記ページも参考に。クレジットカードの基礎知識がわかるようになります。

news.cardmics.com

*1:契約内容によっては一括払いと同等の手数料負担な場合もあります。こういった場合にはボーナス時期までクレジットカード利用客の売上が入金されない契約になることが多いですね。

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