『店頭にVisaやMastercardのロゴステッカーを貼り出すと、お店の売上や客単価があがる。』
そんな統計データを日本クレジットカード協会(JCCA)が発表したので、今回はその点について記事を書いてみたいと思います。
日本クレジットカード協会(略称JCCA)は、観光立国実現に向けた取り組みとして、「浅草・仲見世商店街におけるクレジットカード利用動向調査」および「クレジットカード加盟店向け指差しシート」を公表いたしました。
訪日外国人の誘致に積極的な浅草・仲見世商店街では、「8割の店舗が国際ブランドロゴシールを表示している」、「クレジットカード支払による購買金額は現金支払と比べ1.6倍」など、インバウンド消費等の取り込みには、クレジットカードの利用環境整備が重要な要素であることを再認識しました。
店舗の売上アップに興味がある経営者の方は是非、ご覧ください(※2016年の統計データではありますが、現在でも充分に役立つデータとなります)。
アクセプタンスマークの掲示効果について:
カード決済導入で客単価は1.6倍に:
まず、日本クレジットカード協会の調査によると、現金払いとクレジットカード払いを比較した際の平均客単価には1.6倍もの差が生じたとのこと(浅草の仲見世商店街における統計データ)。
浅草・仲見世商店街におけるクレジットカード・現金支払の一人あたりの平均購入金額
クレジットカード支払による購入金額は、現金支払の購入金額の「1.6倍」となっている。
まぁ日本人よりも外国人観光客が多い浅草という地域だからこその客単価アップかもしれませんが、今やどの都道府県でも外国人観光客は増加傾向。
そう考えるとカード決済導入のメリットは間違いなくありそうな感じですよね。
カードが使えるかどうかで店選びをする外国人観光客:
また、外国人観光客はクレジットカードが使えるかどうかで店選びをしがち。
それゆえ、店頭にクレジットカードが使えることを示す「アクセプタンスマーク(国際ブランドのロゴステッカー)」を貼るだけで売上が変わってくることもわかっています(こちらは2016年調査)。
「浅草・仲見世商店街におけるクレジットカード利用動向調査」では、昨年度、訪日外国人を対象に同協会が実施した調査において、クレジットカード利用環境に対する最大の不満は「店舗入口等にカードの利用可能表示がないこと」であり、クレジットカード利用不可の場合、半数近くが「購入見送り」や「現金で支払える範囲で購入」との回答があった。
実際、私も海外旅行をする際には現地通貨をあまり持ち歩かず、クレジットカード払いできるかどうかでお店を選びがちですからね。
- 店頭にロゴマークあり:気軽に入れる
- 店頭にロゴマークはないけどレジにはある:店舗へ入る理由にならない
- クレジットカードが使えない:手持ちの現金次第で入らない
同じように日本へやってくる外国人観光客が、クレジットカードのロゴマークのあるなしで店選びをしている可能性は十分にあるように思います。
クレジットカード加盟店かわからないお店は多い:
ただVisaによると、クレジットカード加盟店なのにも関わらず、国際ブランドロゴをお店に張り出している店舗は全体の3割程度にすぎないとのこと。
更にお店の外にステッカーを張っているお店はもっと少ないようで、クレジットカード加盟店のわずか15%弱のみ。
アクセプタンスマーク(店頭などで見られる国際ブランドロゴシール)を表示している加盟店は3割弱。
これはかなり勿体ない数字だなぁ…と思います。
経営者は加盟店手数料を覚悟しよう:
この背景には「あまりクレジットカードを使われたくないんだよなぁ…」という経営者心理が働いているのかも。
しかし、前述のようにカードが使えることを明確に示さなければ外国人観光客を逃してしまいますし、且つ日本人の中にもカードが使えるかどうかで店選びをしている人が増えてきていることを考えると、やはりロゴマークを貼りださないのは機会損失につながる行為で間違いなし。
- 店頭にロゴを掲示する:
加盟店手数料は増えてしまうが、お店全体の売上や客単価がアップしやすい - 店頭にロゴを掲示しない:
加盟店手数料はかからないが、見込み客を取り逃す機会損失を起こしやすい
見込み客をどんどん逃してしまっている可能性が高いので、カード加盟店の方は今すぐ店頭にロゴステッカーを張り出してもらえればな…と思います。
以上、店頭にVisaやMastercardのロゴステッカー(アクセプタンスマーク)を貼るだけで、お店の売上や客単価はあがる統計結果についてでした。
参考リンク:
そうはいってもクレジットカード決済を導入するのは高い…と思っている方は、下記記事を参考にどうぞ。
モバイル決済であれば加盟店手数料は3.25%程度なので、決して大きな負担にはなりませんよ。