今回はダイナースクラブのブラックカードである、『ダイナースクラブ プレミアムカード(通称:ダイナースプレミアム)』を保有していた私が、このカードを実際に6年間使った感想をまとめてみたいと思います。
これからダイナースプレミアムを持ちたい…と思っている方はもちろん、すでにインビテーションを入手済みだけれども年会費が高くて切り替えるべきか悩んでいる方などにもこの記事は役立つはず。
ダイナースプレミアムの魅力を、隅々まで紹介させてもらいますね。
※ダイナースプレミアムの入手方法はこちらの記事を参考に。このブラックカードは招待制のクレジットカードとなっているので、原則、直接申込はできません。
ダイナースプレミアムの感想まとめ:
早速、ダイナースプレミアムを実際に利用した感想をまとめていきます(今回はノーマル版のダイナースクラブカードでも受けられるサービスの解説は省略しています)。
どこでもポイント1.5倍はお得:
まず、ダイナースプレミアム最大の魅力といえば、ポイント還元率が他のクレジットカードよりも高めなこと。
気になるそのポイント還元率は…というと1マイル1円換算でも1.5%になるので、高還元率カードとして有名な楽天カード(ポイント還元率1.0%)の1.5倍もポイントが貯まりやすい計算になります。
- ダイナースプレミアム:100円あたり1.5ポイント
- 楽天カード:100あたり1ポイント
マイルを貯めることを目的とするなら、魅力的な選択肢となることでしょう。
年会費負担を考えると微妙なライン:
反面、ダイナースプレミアムは年会費が高いクレジットカードなので、その年会費を考えるとお得かどうか微妙なライン。
楽天カードのように年会費無料で持てるクレジットカードのほうが結果的にポイントが貯まりやすい…なんてこともありえるため、このクレジットカードをポイント獲得目当てで持つなら年1,000万円以上程度の利用は想定しておいたほうが良いでしょう。
- 年1,000万円使う人:ポイント還元率が高い
- 年1,000万円使わない人:ポイント面では魅力なし
まぁ、良くも悪くもお金持ち向けカード…といった感じです。
経費と分けられるのは便利:
次にダイナースプレミアムを持って良かったなと思う点は、私生活での支出と、仕事関連の支出を分けて利用できること。
というのもこのクレジットカードではビジネスアカウントカードといって、経費支払い用のクレジットカードを別途発行してくれるので、私生活の支出は通常カード、経費支払いはビジネスアカウントカードで払うことで「仕分け」が可能なんです。
- 通常のダイナースプレミアム:私生活用
- ビジネスアカウントカード:経費支払い用
もちろん私のような個人事業主や、会社経営者の方でもないとこのサービスにはメリットがないかも…ですが、どこかの会社に勤務している社会人の方でも、たとえば会社関連の経費をビジネスアカウントカードで支払って経費申請する…なんてやり方もできるはず。
こんな感じで2枚のカードを使い分けられるメリットは大きいので、是非、ダイナースプレミアムを持ったら上手に活用して貰えればと思います。
銀座ラウンジは快適すぎる空間:
3つ目は個人的にもよく利用している銀座ラウンジが使える点。
銀座ラウンジはダイナースプレミアムか銀座ダイナースクラブカードのどちらかを保有してないと使えない会員限定ラウンジなので、使えるだけでちょっとした優越感に浸れるのが魅力です(銀座ラウンジの利用だけが目的なら下記カードで十分)。
加えて銀座ラウンジでは、訪問する度にちょっとしたスイーツが貰えるのも嬉しいメリットのひとつ。
カップのアイスクリーム、マカロン、羊羹といったものが無料なので、ダイエットをしている方には逆にあまり良い空間ではないのかもしれません(苦笑)
移転して混雑が緩和された銀座ラウンジ:
尚、つい最近までダイナースクラブの銀座ラウンジは大混雑で利用待ちになることも多かったのですが、2017年12月に新ラウンジに移転。
〒104-0061
東京都中央区銀座5丁目6−2−8F 銀座七宝ビル
こちらは席数も多いラウンジになっているので、前よりももっと使いやすい銀座ラウンジになりました。是非、ご活用ください。
使えるお店が少ないんじゃないの?:
あと、ダイナースクラブカードをこれから持とうとする方が気になるのは、『ダイナースクラブって使えないお店が多いんじゃないの?』といった使い勝手に関連する疑問かと思いますが、少なくともここ最近に限ってはそれほど不自由なく支払いに使えます。
これは下記記事でも解説しているように、ダイナースクラブがJCBと提携して「加盟店の相互開放」を行っているため。
ざっくりいうとJCBカードが使えるお店ならダイナースクラブカードも使える仕組みなので、その提携により使えないお店がほとんどなくなったんです。
とはいえ、全てのJCBカード加盟店でダイナースクラブカードが使えるのかといえばそんなことはなく、全体の80~85%くらい…といった印象。
それ以外の店舗では、ダイナースクラブで発行可能なコンパニオンカードを使うようにしてください。
ダイナースクラブ プレミアム コンパニオンカード
ダイナースクラブ プレミアムカード会員様限定でMastercard最上位のステータスを備えた「TRUST CLUB ワールドエリートカード」を付帯し、ポイント、請求、ご利用代金明細をダイナースクラブ プレミアムカードに一本化する画期的なサービスです。
お手元のプレミアムカードとあわせて、あなた様のライフスタイルを極める2枚目のカードとしてご利用ください。
そうすればMastercardが使えるお店でも決済可能となります。
ICチップ搭載で使いにくくなったダイナース:
もうひとつ、ダイナースクラブカードを使う上での問題も。
それは2016年頃よりダイナースクラブカードに搭載されはじめたICチップによる障害で、ダイナースプレミアムを店頭で使おうとするとお店に設置されている決済端末にエラーが表示されやすくなってしまったんです(公式サイトにも記載があるようにお店側で特殊な対応をしないと決済できない事例が発生中)。
店頭でICカードをご利用いただく際、下記にご注意ください。
- 加盟店の端末によっては、ICチップでのお取り引き(暗証番号入力でのお取り引き)ではなく、従来どおり磁気ストライプでのお取り引き(署名/サインでのお取り引き)になる場合があります。
- ICカード対応端末が設置されていてもダイナースクラブのICカードを決済する設定が完了していない場合があります。そのような加盟店の場合、ICカード対応端末にICカードを挿入後、メッセージが表示され、加盟店側で磁気ストライプでのお取り引きを行うことになります。万が一、加盟店でICカードのお取り引きができない場合は、再度、磁気ストライプでの処理を加盟店にお申し出ください。
当社では、お客様がスムーズにICチップでのお取り引きができるように、ICカード取扱端末の整備を早急に進めています。しばらくの間、ご不便をおかけする場合がございますが、ご容赦のほどお願い申しあげます。
まぁ詳しい仕組みは省略させていただきますが、この障害でカード決済に時間がかかることもちらほら。
すでに5年以上が経過した現在でも決済しにくい状況が残っているので、中小規模のレストランや小売店でダイナースクラブカードを使う際はご注意ください。
- ネット決済:特に問題なし
- 大型店:不便なく利用できることが多い
- 中小店:使いにくさを感じることも
慣れてくると「先にICチップを読み取ってもらって、その後、一旦ダイナースクラブカードを抜いて磁気ストライプをスワイプしてください」といった指示を店員にできるようになりますよ。
利用限度額はどのくらいまであるの?
ダイナースクラブ プレミアムカードを使っている感想、最後は利用限度額について。
ダイナースクラブカードというと、巷では『利用限度額が存在しないクレジットカードだ』なんて言われることも多いのですが、そのブラックカードであるプレミアムカードにも利用限度額はしっかり存在するので勘違いしないようにしてください。
- 間違い:ダイナースクラブには限度額がない
- 正解:ダイナースクラブにも限度額はある
実際には限度額が100%存在します。
なぜ利用限度額がないと言われるのか?
ではなぜダイナースクラブには利用限度額が存在しない…なんて言われるのでしょうか?
これは単純に、『まるで利用限度額が存在しないと錯覚してしまうほどに、利用限度額が高めに設定されている』ため。
つまりダイナースクラブカードを小売店やレストランで普通に使っている限りには利用限度額の上限に到達することはないので、高い限度枠を希望している方にもおすすめの1枚だといえます。
- 間違い:ダイナースクラブには利用限度額が存在しない
- 正解:ダイナースクラブの利用限度額にはゆとりがある
実際、私も過去にダイナースクラブカードの限度額上限にぶつかってしまったことは無し。
月に500~1,000万くらいの支払いをしない限りには、ダイナースクラブ プレミアムカードなら枠の上限に到達することはないと思われます(詳しくは下記記事を参照)。
その他、ダイナースプレミアムについて:
その他、書ききれなかったダイナースクラブ プレミアムカードについての情報を箇条書きにしておきます。
- ダイナースプレミアムの券面デザインは個人的にも好きですね。5年前まではブラックカードなのかどうかわかりにくいデザインでしたが、現行デザインは黒光りしつつ高級感もあるデザインになっているので、ひと目で『凄いカードなんだな…』ということがわかります。
- 元々、外資系のクレジットカード会社だっただけあって、やや日本人には使いにくいサービス内容が含まれています(電話用暗証番号など)。しかし、慣れればどうってことないので、それほど大きなデメリットではありません。
- 2016年にシティカードジャパンから三井住友トラストクラブへダイナースクラブブランドカードの発行会社が変更になりましたが、その後も違和感なくダイナースプレミアムを使い続けることが出来ています。影響らしい影響はほとんどありません。
この他の点についても気づき次第、当記事に追記をする形で増やしていく予定なので、ダイナースクラブプレミアムカードが欲しい方は是非、定期的に覗きに来てもらえればと思います。
楽天ポイント等に交換すると還元率は低い:
ダイナースクラブ プレミアムカードは航空会社のマイルと交換すると高還元率すぎるクレジットカードになりますが、反面、楽天ポイントやAmazonギフト券等と交換するとポイント還元率はかなり悪化。
下手すると楽天カード並の還元率1.0%以下どころか、0.6%程度になってしまうケースも多いのでくれぐれもご注意ください。
ダイナースプレミアムを活用したいなら、マイルへの交換あるのみです。
ダイナースプレミアムの審査基準は低下気味:
最後に気になるダイナースプレミアムの審査基準(招待状が貰える基準のこと)ですが、こちらは冒頭で紹介した記事でも書かせていただいたように現状では緩和済み。
率直、以前よりもかなり作りやすくなってきているのは事実なので、このブラックカードが欲しいならまずはダイナースクラブカードを入手した上で利用履歴を磨いてもらえればなと思います。
たぶん、メインカードとしてダイナースクラブカードを1年程度利用しつづければ、年収うんぬん関係なしに招待状が貰えるはずですよ。
いつかはブラックカード…と思っている方は挑戦あるのみです!
以上、実際にダイナースプレミアムを6年使って感じた、メリット&デメリットまとめ。このブラックカードの評判や口コミを探してる方に…という話題でした。
参考リンク:
ダイナースクラブカードの保有メリットをもっと詳しく知りたい方は下記記事も参考に。その審査基準からサービス内容などをわかりやすくまとめています。