クレジットカードの読みもの

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郵送で届いた旦那のカード明細を、勝手にあけるのは犯罪!クレジットカードの利用明細書は本人のみしか開封できない「親展」です。

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交番にやってきた人と、対応する警察官の画像

家計を担当している奥さんが、旦那名義のクレジットカード利用明細書を開けてみたところ、その中に怪しい支払いを発見。

旦那さんが帰宅するとなにやら不機嫌そうな妻が玄関で待っていて、『あなた!なにか言うことがあるんじゃない?』と喧嘩になった…って話は、よく聞く話。

まぁそんな話があるにしろ無いにしろ、クレジットカードの利用明細書を他の人に見せるのって、なんだか嫌なことが多いですよね。

なにせ家電量販店でなぜこんなにお金を使ったのかとか、このフレンチ店は誰と行ったのかとか…などなど、問い詰められることはあっても褒められることなどないため。

だから利用履歴が残るクレジットカードは嫌なんだ…。そう思われる方が多いのも理解はできます。

親展で届く郵送物について:

利用明細書はカード名義人が開けるべき:

しかし実は、郵送で送られてくるクレジットカードの利用明細書には、封筒の場合でもハガキの場合でも、親展(しんてん)の刻印がされています。

親展とはざっくり説明すると、「封筒の宛名の人以外は開封しちゃダメだよ」という意味の言葉(親展 - Wikipediaより引用)。

親展(しんてん)(英:confidential letter; private)とは、封書などにおいて、宛名となっている本人が自分で封を切って読んでほしいという意味またはそのような扱いのことである。

要するに親展の文字が刻印されている以上、たとえ奥さんや旦那さんであったとしても、クレジットカードの明細書は勝手に空けちゃ駄目ってことですね。

親展には強制力はそれほどない:

ただ親展には残念ながら、『必ず本人が開けなくてはならない!』といったような絶対的な強制力は無し。

  • 間違い:親展だから絶対に開けちゃダメ
  • 正解:極力、宛名本人が開封すべき

それでも法律上では勝手に開けちゃいけないわけですから、利用明細書を勝手に見られたくない方は配偶者に対し、『親展って書いてある封筒は勝手にあけちゃダメなんだよ!』と釘を刺すことくらいできると思われます。

まぁそれで開封を防ぐ効果があるかどうか…は、夫婦の信頼関係次第といったところでしょうか(釘を刺すと逆に怪しさが増し、今までよりも利用明細書の中身を細かくチェックされるようになる可能性もあります)。

勝手に信書を開けると犯罪?

参考までに親展と書かれた封筒を勝手に開けるとどんな罪に問われるのかというと、信書開封罪と呼ばれる罪に問えるとのこと(解説はこちらから引用)。

封をしてある他人の信書を、正当な理由なしに開く罪。刑法第133条が禁じ、1年以下の懲役または20万円以下の罰金に処せられる。信書開披罪。

まぁ隣人トラブルや自宅に招いた知人&友人による犯行など、よほど開けられたくない封筒を他人に見られた場合であればこの信書開封罪は使えるかもしれませんが、家族による開封では警察も相手にしてくれない可能性大。

  • 家族による開封:罪に問われるとは思いにくい
  • 近隣住民による開封:罪に問われるかも?
  • 知人&友人による開封:罪に問われるかも?

前述のように強い強制力があるわけではありません。

親が子供の明細書を確認するのは問題なし?:

ちなみに。

信書開封罪は正当な理由なしに信書を開くことに対する罪です。

それゆえ、たとえば子供宛の封筒を親が確認するなど、保護者としての役割を果たす意味での開封については「正当な理由があった」と判断されるので、親と同居中の方はご注意ください(引用元はこちら)。

親権者が子宛の信書を開封する場合は正当な理由として認められることがあります。

反面、奥さん宛に届いた男性からの封筒を、怪しいからといって開封するのは問題行為。こちらは家族間であっても信書開封罪に問われる危険性があるようです。

家族間でも信書開封罪に該当することはある

例えば、あなたが男性で妻宛てに知らない男性から封がした信書が届いたとします。最近、妻の行動が怪しいと思っていて、不倫を疑ってこの信書を開封すると信書開封罪に該当する可能性は高いでしょう。

一方で、妻と数日間連絡が取れずに、行方不明になってしまいました。妻の行方を探すために妻宛ての親書を開封すると、正当な理由が認められ信書開封罪に該当しないケースも考えられます。

まさにケースバイケースといったところでしょう。

「親展」と刻印されてなくても開封はダメ:

クレジットカード会社から届く封筒に「親展」の文字がなかったとしても、他人宛の封筒を勝手に開くと信書開封罪に問われることに。

なぜならクレジットカード名義人宛の明細書というだけで自動的に信書扱いとなるため。

  • 親展の刻印のある明細書:信書
  • 親展の刻印がない明細書:信書

親展があろうがなかろうが信書を勝手に開封すると信書開封罪に問われることになるので気をつけてもらえればと思います。

明細書を見られたくないならネット明細がおすすめ:

喫茶店でパソコン作業をしている画像

尚、利用明細書を家族にも見られてしまう問題は、利用明細書を郵送で届けて貰っているからこそ起こりえる問題点。

そうではなくネットでしか閲覧できないネット明細書を利用すれば、パスワードやIDが知られない限りは閲覧されないわけですから、見られたくない人は最初からネット明細のみを利用ください。

  • 郵送で明細が届く:中身をのぞき見される可能性大
  • ネット明細のみにする:パスワードがバレなければ大丈夫

やましい利用があるなしに関わらず、それだけで夫婦喧嘩がきっと減るはずですよ。

以上、郵送で届いた旦那のカード明細を、勝手にあけるのは犯罪!クレジットカードの利用明細書は本人のみしか開封できない「親展」です…という話題でした。

参考リンク:

いきなり利用明細書を郵送からネット明細に切り替えると文句を言われそうで怖い方は、理由付けをするためにも新しくクレジットカードを作ってみてはいかがでしょうか?

特に三井住友カードなどは明細を郵送してもらうと別途費用を請求されるカードなので、ネット明細を使う上での「良い口実」になりますよ(三井住友カードはこちらから)。

  • 無料で明細を郵送してくれるカードを作る:なぜ明細を隠すのかと問題に
  • 紙の明細書が有料なカードを作る:ネット明細を使っても問題にならない

他、当サイトおすすめのクレジットカードは下記記事を参考にどうぞ。郵送による明細書送付ができないJCBカードWもおすすめです。

news.cardmics.com

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