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モバイル決済の今がわかる、2024年版まとめ!中小小売店や飲食店の方は、モバイル決済導入で加盟店手数料を下げることも可能です。

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モバイル決済サービス「Square」の端末とステッカー画像

10年ほど前から、途端に盛り上がってきたモバイル決済。

モバイル決済とはカンタンに説明すると、iPhoneやiPadといったスマホやタブレット端末を利用してクレジットカード決済をしてしまおう…というものなんですが、これだけですべてを理解するのは無理な話。

『聞いても意味がわからない』、そう思う方のほうが多いのではないでしょうか?

そこで今回は、今話題のモバイル決済をわかりやすく解説。

そのメリットやサービス内容に興味がある方は是非、この記事をじっくりと読んでみてくださいね。

モバイル決済の基礎知識:

主要なモバイル決済業者について:

まず2024年現在、日本国内で利用可能な主要モバイル決済は下記の通り。

それぞれサービス内容には多少の違いこそあれど、どのサービスを利用してもVisa、Mastercard、JCB、アメリカンエキスプレス等のクレジットカード決済ができることに違いはありません。

他にも中小業者は存在:

この他にも中小のモバイル決済業者は存在しますが、それらのサービスはいつどのタイミングでサービス停止してしまうかわからないので、こだわりがない方なら利用者の多い大手がおすすめ。

  • 大手モバイル決済業者:サービスが安定的&継続される可能性大
  • 中小モバイル決済業者:利用者が少ないのでサービスが不安定

楽天ペイは楽天グループ、Squareはアメリカの上場企業、AirPAYはリクルート系企業ゆえ、どれを選んでも安心して利用できることでしょう。

モバイル決済の導入メリット:

次に、ここが肝心ですね。モバイル決済を導入するとどのようなメリットがあるのか、1つずつ紹介していきたいと思います。

1.加盟店手数料がかなり低い:

中小の小売店や飲食店がモバイル決済を導入するメリットとして一番大きいのが、加盟店手数料が非常に安いこと。

前述の主要モバイル決済だとだいたい3.25%程度の手数料しかかからないので、すでにクレジットカードの加盟店契約がある経営者の方でも、モバイル決済に切り替えるだけで大幅に加盟店手数料の引き下げることが可能かも。

  • 一般的な加盟店契約:中小店舗だと4~6%はかかる
  • モバイル決済:規模にかかわらず3.25%程度

手数料が高いと言われているJCBカード決済も3.25%に引き下げられたため、全体的なコスト削減につながることでしょう。

2023年にJCBカードの加盟店手数料も引き下げとなった

2023年にJCBカードの加盟店手数料も引き下げとなった
2.Suica等の電子マネー導入も可能:

モバイル決済を利用すれば、Suica、PASMO、ICOCAといった交通系ICカード決済の導入も楽ちん。

中でもSuica決済の需要は大きく高まってきているので、商店街にお店を出している経営者であればクレジットカードと同時にSuica決済を導入しておくと売上アップ効果が見込めるものと思います。

また、iPhone系のおサイフケータイとも言えるApple Pay(Apple社製品を使っている方向けのおサイフケータイのようなもの)に対応できる、iDやQUICPayの導入もモバイル決済なら可能。

  • iD:楽天ペイ、AirPAYで利用可
  • QUICPay:楽天ペイ、AirPAYで利用可
  • nanaco:楽天ペイで利用可
  • 楽天Edy:楽天ペイで利用可
  • WAON:楽天ペイで利用可

さまざまな電子マネー決済に対応している楽天ペイ

さまざまな電子マネー決済に対応している楽天ペイ

20~30代といった、比較的若い世代の方がお客さんとしてやってくるお店であれば、 Apple Pay導入によるメリットは計り知れないことでしょう。

3.入金サイクルが早い:

モバイル決済を導入する上で大きな魅力なのが、楽天ペイやSquareの入金サイクルの早さ。

なんとクレジットカード決済を利用された最短翌日には入金してくれるので、資金繰りに困りがちな中小小売店の方であっても導入に前向きになれるはずです。

  • 楽天ペイ…楽天銀行への入金なら翌日
  • Square…三井住友銀行やみずほ銀行への入金なら翌営業日

通常のクレジットカード決済と比べてモバイル決済は入金サイクルが早い

通常のクレジットカード決済と比べてモバイル決済は入金サイクルが早い

しかもそれらの銀行に対してなら、振込手数料は常に無料。

たとえ100円や200円の少額売上でも手数料無料で振込してくれるため、毎日、売上を入金してほしい経営者に最適なサービスだと言えます。

4.実質0円で導入可能:

モバイル決済導入のメリット4つ目は、新規加入キャンペーンによって決済機の購入費用が実質0円になること(現在ではAirペイのみ)。

キャンペーン内容は各社それぞれ違いますが、導入後、一定の売上があると導入費をキャッシュバックしてくれる仕組みが採用されていることが多いため、ただ単にお客さんにクレジットカードや電子マネーを使ってもらうだけで実質無料となる形です。

税込19,800円する決済機もキャンペーン経由なら無料になる

税込19,800円する決済機もキャンペーン経由なら無料になる

ただ決済機が無料になるのは1台目のみ。

2台目以降は有償となってしまうわけですが、それでも5,000円~2万円程度…と決して大きな負担になるわけではありません。

  • モバイル決済機:5,000~2万円程度
  • 据え置き型の決済機:10~20万円程度

まぁ売上が大きな小売店や飲食店だと、クレジットカード会社から無償で決済機を提供してもらえるかもしれませんが、中小小売店だと望み薄なので、最初からモバイル決済導入を検討するのが無難かもですね。

詳しくは下記記事も参考にどうぞ。

news.cardmics.com

会計ソフトと連携させれば経理処理も楽に:

モバイル決済を導入する隠れたメリットとしては、クラウド会計ソフトと呼ばれる会計ソフトと連携させることで売上管理が楽になる点。

これはモバイル決済経由で支払いを受けた履歴はすべて電子データとして保存されるため。

その履歴を利用すれば会計処理が劇的に楽になるので、もう1件1件、売上を手入力で打ち込む必要性がなくなります。

  • 現金での売上:POSレジ等を使わないと売上管理が面倒
  • モバイル決済の売上:電子データとなるので管理が楽

今日の売上はいくらあって、何人のお客さんが来たのか…ということも、モバイル決済の集計機能を使えば一目瞭然です。

POSレジとともに刷新も可能:

また、個人的におすすめなのが、モバイル決済と同時に売上管理できるPOSレジも刷新してしまう方法。

最近では無料で利用可能なPOSレジサービスも増えてきているので、モバイル決済を相性の良いものに是非、切り替えを検討してみてください(下記のSquare POSなら店舗の在庫管理だけでなくネットショップまで作成可能)。

  • 無料のレポート機能でビジネスの全容を把握
    売れ筋商品、よく売れる時間帯、売上に一番貢献しているスタッフなど、経営に必要なデータがリアルタイムで把握できます。
  • 店舗や従業員が増えてもアカウント一つで管理可能
    レジの台数が増えても、店舗や従業員が増えても大丈夫です。一つのアカウントで、いつでもどこでも各店舗の状況を把握できます。
  • ネットショップと連携可能
    Squareで開設したネットショップなら、注文や売上、在庫数などの情報が自動で同期され、一括で管理できます。

うまく活用すればPOSレジの購入費をゼロにできるだけでなく、確定申告&決算処理にかける時間も劇的に合理化できることでしょう。

外国人観光客が喜ぶQRコード決済導入も:

あと、日本にやってくる中国系の外国人観光客を呼び込むために、中国国内で使われているAlipay(アリペイ)やWeChatペイを導入しようとしている経営者は多いかと思いますが、実はこれらのQRコード決済もモバイル決済を利用して導入可能。

  • 楽天ペイ…アリペイやWeChatペイに対応
  • AirPAY…アリペイとWeChatペイに対応

店先にそれらのロゴマークを貼り出せば中国人観光客による売上アップが見込めるので、繁華街で店舗経営をしている方はあわせて検討をしてもらえればなと思います(こちらの統計データのように、外国人観光客はクレカ決済やQRコード決済できるお店を探しています)。

モバイル決済ならではの強み:

店頭に掲示されているWi-Fi対応と禁煙のステッカー

続いて携帯電波を利用してクレジットカード決済できるモバイル決済ならではの強みについても紹介しておきます。

イベント会場や移動店舗に:

モバイル決済導入が一番役立つ場面は、コミケやフェスといった、イベント会場に出店する場合。

こういった店舗でもモバイル決済なら携帯電波1つでクレジットカード決済が導入できるようになるので、特に高額品を販売するような場合には導入しておくと売上アップが見込めます。

  • 据え置き型の決済機:イベント会場には持っていけない
  • モバイル決済:イベント会場でもカード決済可能

また、前述のようにSuicaや楽天Edyといった電子マネー決済にもモバイル決済は対応可能。

こういった電子マネー決済を導入すれば少額決済にもスムーズに対応できるので、釣り銭の受け渡し等で時間を浪費するくらいなら、手数料を払ってでも電子マネー決済を導入してください。

それが売上額アップに繋がると思いますよ。

移動店舗でも使える:

あと、移動しながら車で商売を行う移動店舗の経営者にもモバイル決済はおすすめ。

こちらも理屈は一緒で、モバイル決済であれば行く先々でストレスなくクレジットカード決済を受け付けできるため、支払いに選択肢をもたせることで売上げアップが見込めることでしょう。

むしろやらなきゃ損なくらいです。

税理士や司法書士などの士業に:

モバイル決済は税理士や司法書士といった、士業の方にもおすすめのクレジットカード決済機。

なぜならこういった先生方はお客さんの自宅やオフィスにお邪魔して仕事をすることが多いので、モバイル決済の契約があると客先での決済がラクになるため。

  • モバイル決済なし:
    客先で現金払いのやりとりが必要、もしくは銀行振込を依頼
  • モバイル決済あり:
    客先でカード決済できるので、即、売上に繋げやすい

場合によってはその場で顧問料を払ってもらったり、書籍やソフトウェア等の販促物を買ってもらうことだって出来るはずです。

お客さんの成約率向上が期待できる:

また、クレジットカード決済を受付可能にしておくと、『今、ちょっと手元に現金がないからまた今度ね』といったお客さんの言い訳を潰せるメリットも。

要するに現金がないことを理由に契約を断ってくるお客さんがいたら、すかさず『実は手元にモバイル決済機があるので、Visaカードやマスターカード等のクレジットカードでも大丈夫ですよ』と伝えることで、お客さんの逃げ道を無くす効果があるんです(苦笑)

まぁそういった強引な手法で売りつけたところで後で不満に繋がったり、クレームに繋がることもあるので良し悪しといったところ。

しかし、決済手段を複数持っておくとセールストークに幅を持たせられるため、現金払いや銀行振込のみだと取れない契約もクレジットカード決済でなら取れる場合もあると思いますよ。

  • 現金払いや振込のみ:契約を取るのが難しい
  • クレカ決済OK:契約を取りやすくなる

他にも資金繰りに困っている企業や、銀行振込に対応してくれない個人事業主相手にも、クレジットカード決済導入は有益です(一度カード決済が出来てしまえば、お金を回収し損なうことがない)。

インフラが整っていない地域で:

モバイル決済導入が役立つ場面、最後はあまり事例はないかもしれませんが、インフラが整備されてない場所でのクレジットカード決済です。

たとえば有名なところだと3,000メートル級の山が連なる北アルプスで、登山客向けに運営している穂高岳山荘の事例がわかりやすいかも。

こちらには高地ゆえに電話線もインターネット回線も通っていないため、普通ならクレジットカード決済を受け付けできないのですが、携帯電波でカード決済ができる「Square」を導入したことで利用客に好評となっているようです。

クレジットカード対応で、登山中の不安を軽減

これまで、多くの山小屋では通信インフラが整っていないことや自家発電電源の不安定さにより、クレジットカードをご利用いただけませんでした。

登山をする際は、交通費や宿泊費など多くのお支払い場面がある一方で、登山中はもちろん、拠点となる場所も山深い町が多いため、現金を引き出せる機会は少ないものです。また、持ち歩きに不安を感じる場合もあります。

穂高岳山荘は、登山時のこうした不安を軽減するため、クレジットカード決済も受け付けることのできるモバイルPOS「Square(スクエア)」の導入を検討し、昨年(2014年)、フロントや売店などで試験運用しました。

山岳ガイドや釣り船などにも:

事例は他にもまだまだ存在。

たとえば登山道を案内する山岳ガイドなどは、通常、現金払いのみでしかガイド料を貰うことは出来ませんが、モバイル決済があればその場でスマホと接続させて代金をクレジットカードで払ってもらうことも可能。

こちらであれば釣り銭の準備も不要ですし、小銭等で持ち物を無駄に重くすることもありません。

あとは釣り船などにも良いですよね。

陸地からそう遠くない場所なら携帯電波が届くので、海の上でクレジットカード決済を受け付けることだって出来てしまいます。

モバイル決済の関連情報:

レストランで楽天ペイを利用した際の写真

もっとモバイル決済に関する情報を知りたい方のために、モバイル決済に関連する情報をいくつか紹介しておきます。

大手モバイル決済を比較:

モバイル決済サービスにはどのようなものがあるのか、そしてそれらはどのような特徴やメリットがあるのか…といったものを、わかりやすく比較している記事です。

楽天ペイ、Square、AirPAY等、どのモバイル決済サービスを選んでいいか迷っている方は、こちらの記事をご覧ください。

読むだけでそれぞれのメリット&デメリットがわかります。

news.cardmics.com

ICカード決済にも対応:

AirPAYや楽天ペイ等のモバイル決済は今、従来の磁気ストライプを利用した決済方法ではなく、ICチップを利用したEMV方式にも対応済み。

  • ICチップ決済:対応可能
  • 磁気ストライプ決済:対応可能

過去には磁気ストライプ決済のみに対応したモバイル決済も多かったんですが、現在では主要業者すべてICチップ決済に対応しているのでご安心ください。

仮に運悪くクレジットカードの不正利用に遭遇してしまった場合でも、ICチップ決済に対応しておけば店舗側の責任を問われることが少なくなるメリット有りです(外資系カード会社等だと一部、責任を問われることも)。

翌日入金がとにかく便利:

楽天ペイにしろSquareにしろ、クレジットカード払いをされた後の資金回収までのスピードが非常に早いです。

翌日、もしくは翌営業日入金が原則になるので、『クレジットカード払いを導入すると資金繰りが悪化しそうで嫌だ』と思っていた経営者の方もモバイル決済を検討ください。

  • 間違い:カード決済を導入すると資金繰りが悪化する
  • 正解:カード決済を導入しても資金繰りは悪化しない

資金繰り悪化の心配はありません。

カード決済を導入すると売上があがる:

モバイルクレジットカード決済を導入して、クレジットカード払いOKにすると、お店の売上があがる…という統計データです。

今後、更に増えていくであろう外国人観光客への対応としても、カード決済導入は必須。現金払いのみのお店ではお客さんが寄り付かない可能性もあるので、今からしっかり準備ください。

下手するとAirPAYのテレビCMのように「じゃあいいですぅ!」みたいなことが、あなたのお店でも発生してしますよ。

キャッシュレス決済非対応店舗は不評:

加えて、日本人にもクレジットカードや電子マネーが使えないお店には近寄らない人が一定数いるのもまた事実です。

これらを考えると、クレジットカード加盟店手数料を惜しさにカード決済を導入しないのは、経営上の損失であることがわかるはず。

薄利多売なお店であってもモバイル決済を導入できる方法はあると思うので、是非、ご検討ください(PayPayの導入も検討を!)。

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継続課金にも使えるモバイル決済:

生徒さんから塾の費用を回収したいとか、定期刊行誌の発行代金を回収したいなど、毎月、継続的にクレジットカード払いを受け付けていきたい方にもモバイル決済は便利。

Square(スクエア)ならカンタンな設定のみで継続課金に使えるので、常連さんからのお金の回収が面倒だと思う方は上手に活用してみてください(Square公式より引用)。

「Squareのカード情報保存機能」と「Square 請求書の定期送信機能」を組み合わせると、お客様のクレジットカードに自動継続課金をすることができます。

自動継続課金の設定をすれば、月々の会費や顧問料、月謝などの請求も効率的に処理することができます。

定期的なお金の回収がグンと楽になります。

モバイル決済は契約解除も非常にカンタン:

楽天ペイやSquareといったモバイル決済は、契約金や月額利用料金が不要な決済業者。

そのため、導入後に『やっぱりクレジットカード決済なんて導入すべきじゃなかったなぁ…』と思った場合には、手数料無料で解約をすることも出来るのであわせてご安心ください。

  • 解約手数料:0円
  • 最低契約期間:なし

この辺も導入がカンタンなモバイル決済ならではのメリットと言えますね(使わなくなったら契約したまま放置している業者さんも多い様子)。

さぁモバイル決済を契約しよう:

タブレット端末に取り付けたSquareの画像

ここまでモバイル決済の基礎知識からそのメリット、そして関連記事までを紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

解説の通り、現在ではモバイル決済の導入費は実質0円と、かなり導入しやすい状況になっているので、是非、この機会に導入を検討を!

時代は間違いなく、キャッシュレス社会になりつつありますよ。

以上、モバイル決済の今がわかる、2024年版まとめ!中小小売店や飲食店の方は、モバイル決済導入で加盟店手数料を下げることも可能です…という話題でした。

参考リンク:

店舗経営者であれば、経費の支払いに使える法人クレジットカードの導入もおすすめ。

こちらを導入すれば仕入れ等にクレジットカード払いが使えるだけでなく、経費精算や決算処理が楽になるメリットがありますよ。

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